小山地区名所・旧跡紹介（下黒谷区）

黒谷観音堂（佛性寺）　807年、平城天皇の夢のお告げにより、京都黒谷から当地へ移転。藩主ははじめ、庶民の厚い信仰を受けてきたと言われる。お寺縁起には、本尊の十一面観音は、京都清水寺本尊の十一面千手観音、奈良橘寺の如意輪観音と同木で制作されたとの記述があり、当時、各寺となんらかの由縁があったのではないかとも言われている。その他、病気を治すという[なで仏様]や子授け観音があるほか、2代藩主・土井利治が奉納した3枚の絵馬も保存されている。また、古くから、寺の裏山の約1キロのコースで四国88ケ所の巡礼所が設置されており、5年がかりで巡礼路が地元を中心とした信者からの浄財により整備され、平成22年5月に完成した。新しく設置された88ケ所の寺の本尊をかたどった石仏の前には各寺院の砂が埋められ、砂を覆う踏み石のうえで参拝すると、実際に各寺を巡った功徳があると言われる。