マーレン・アニカ・エーラスさん
プロフィール
大野市に残る豊富な歴史史料に惹かれて、江戸時代の大野藩の研究に挑むようになる。
特に、下層民の社会に興味を持ち、大野を例に江戸時代の貧民救済と身分社会の関係を調べており、非人・座頭・ごぜなど歴史の表舞台に出ることの少ない人々を中心に、大野の歴史、18・19世紀の大野藩社会像の研究に取り組んでいる。
本名
Maren Annika Ehlers(マーレン・アニカ・エーラス)
本市との関係
日本史の博士号を取得するために、これまでに本市に長期間滞在し、大野の身分制度を研究されている。日本語に卓越され、特に、古文書の解読もできる歴史研究者であり、故郷のドイツと同じくらい大野を愛されている。
2004年~
大野市に数回研究のために滞在
2007~08年
一年間大野市に在住
2009年夏
大野市に研究のために滞在
以降も継続的に大野市を訪問
職業
歴史学者、アメリカ合衆国・ノースカロライナ大学シャーロット校准教授 歴史学科専攻
略歴
1975年 ドイツ連邦共和国のキール市に生まれる
1998~99年 大阪市立大学に留学
2003年 ドイツ・ハンブルク大学学部・修士課程終了(日本言語文化学科)
2003~05年 福井大学に留学、大野藩の研究を始める
2005年~ アメリカ・プリンストン大学東アジア研究学科博士課程修了(東アジア研究博士)
2011年~ アメリカ・ノースカロライナ大学シャーロット校にて教壇に立つ
主な著書
- 「大野藩の古四郎―藩社会のなかの非人集団」 塚田孝編 『都市の周縁に生きる』 シリーズ身分的周縁第4巻、吉川弘文館 2006年発行
- 「身分社会の貧民救済―天明飢饉中の越前大野藩を例に―」 塚田孝編 『身分的周縁の比較史―法と社会の視点から』 清文堂2010年
- "Executing Duty: Ono Domain and the Employment of Hinin in the Bakumatsu Period"
- Early Modern Japan: An Interdisciplinary Journal,Vol.18(2010):76-87
- "Benevolence,Charity/,and Duty:Famine Relief and Domain Society During the Tenmei Famine" Monumenta Nipponica,Vol.69,no.1(2014):55-101
- 「身分社会と仁政-幕末大野の備荒貯蓄」塚田孝・佐賀朝・八木滋編『近世身分社会の比較史-法と社会の視点から』 清文堂2014年
特技
箏、ハイキング、水泳、写真
市民へのメッセージ
大野のきれいな自然や町並みを歩くたびに、新しい発見があります。蔵の白い壁、古い店の看板、道端の清水、二階蔵の人形、いとよ、おばあさんの笑顔 - 小さくて何気ないかもしれませんが、私はそれこそが大野の宝物だと思っています。
大野へ来て心が温まるのは、小さい宝物への愛情を欠かせていないからではないでしょうか。いろいろ発見させていただいてありがとう。
大使委嘱日
平成21年8月24日