湊川忠晃さん

長身を見出されて二所ノ関部屋に入門し、昭和46（1971）年名古屋場所で初土俵。昭和55（1980）年の初場所で新十両、昭和58（1983）年の九州場所で新入幕を果たした。長身を活かしての吊り寄りで攻める相撲で、右上手を取ると強かった。昭和60（1985）年の名古屋場所2日目、この年80勝を挙げ全盛期の横綱「千代の富士」をうっちゃりで破り金星を飾る。昭和62（1987）年春場所に小結昇進、福井県出身力士としては昭和で初めての三役となる。長身で江戸時代の絵画から抜け出してきたような味わい深いルックス（とくにもみあげ）からファンの多い力士であった。
初土俵から一日の休場もなく、平成2（1990）年秋場所を限りで引退し、年寄湊川を襲名。その後、二所ノ関部屋の部屋付き親方として、平成25（2013）年より松ヶ根部屋で後進の指導に当たっている。現在は、公益財団法人日本相撲協会の評議員を務める。