8月　糸車（いとぐるま）

キーカラカラ　キークルクル…「たぬきの糸車(いとぐるま)」でおなじみの道具(どうぐ)です。
綿(わた)や麻(あさ)などから糸(いと)を作(つく)るために使(つか)います。左手(ひだりて)に持(も)った綿(わた)などを、台(だい)の先(さき)のツムに括(くく)りつけ、右手(みぎて)で輪(わ)についた持(も)ち手(て)を回(まわ)すことで、繊維(せんい)を引(ひ)き出(だ)したり、撚(よ)りをかけたりすることができます。

写真(しゃしん)は五箇(ごか)地区(ちく)小池(こいけ)で昭和(しょうわ)30年(ねん)に撮影(さつえい)されたものです。
糸車(いとぐるま)の他(ほか)に整経(せいけい)（布(ぬの)を織(お)るために、経(たていと)糸の本数(ほんすう)、長(なが)さなどを整(ととの)えること。）の道具(どうぐ)も写(うつ)っています。
戦前(せんぜん)までは家(いえ)では和服(わふく)を着(き)ることが多(おお)く、綿(わた)や麻(あさ)を育(そだ)てている農家(のうか)では、自ら(みずか)糸(いと)を紡(つむ)ぎ、布(ぬの)を織(お)り、着物(きもの)を作(つく)っていました。「きる」の部屋(へや)に展示(てんじ)している「サックリ」は、麻(あさ)と木綿(もめん)で作(つく)られた自家製(じかせい)の着物(きもの)です。