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2018年7月17日

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平成30年7月定例会 提案理由説明

 第408回大野市議会定例会の開会に臨み、市長就任に当たりましての所信の一端を申し述べますとともに、提案いたしました各議案の概要につきまして御説明申し上げます。

 まず、最初に、先般の西日本を中心とした平成30年7月豪雨についてでございますが、西日本と東日本の広い範囲で記録的な大雨に見舞われ、各地で土砂災害や河川の氾濫が相次ぎ、広島、岡山、愛媛をはじめとする各府県で多数の死者や行方不明者が出ております。
 お亡くなりになられた方々に対しまして、心からのご冥福を、そして、行方不明となられた方々の一刻も早い救出をお祈り申し上げますとともに、被災された方々へお見舞い申し上げます。
 また、大きな被害を受けました地域の1日も早い復旧・復興を願うものでございます。
 本市におきましても、災害対策本部を設置致しまして、5日に赤根川、清滝川沿いの一部地域、また、7日には和泉地区に避難勧告を出したところです。
 幸いにも、本市におきましては、大きな被害の報告はありませんでしたが、今後とも、緊急時には関係機関からの情報収集や、市民の皆様への迅速な情報の発信に努め、市民の皆様の安全と安心を確保してまいりたいと考えています。

 さて、サッカーのワールドカップロシア大会は、フランスの優勝で幕を閉じました。我が日本代表は、大方の予想を覆し、予選リーグを2位で突破し、決勝トーナメント1回戦でベルギーに接戦の末、惜しくも敗れました。
 監督の突然の解任で、準備期間の短さが懸念されましたが、日本代表の健闘は、世界各国でも評価され、皆様の心に勇気と誇りを与えるものではなかったでしょうか。

 国政に目を向けますと、先月、政府は経済財政運営の基本方針、いわゆる骨太の方針を閣議決定致しました。
 来年10月から消費税率を10%に引き上げる方針を明記し、増税に伴う消費の落ち込みを防ぐ対策の必要性を強調する一方、借金に頼らず政策の費用を賄えるかを示す財政健全化目標の達成時期を、従来より5年遅い2025年度に先延ばししました。
 消費税率の引き上げは、本市の財政運営にも影響を及ぼすものであり、引き続き、このような国の動向に注視しつつ、行財政運営に当たってまいります。

 さて、このたびの市長選挙におきましては、私は、「夢を実現する大野」を取り戻すと訴えてまいりました。
 本市の人口は、30年前は約43,000人。現在は、約33,000人。本年3月末に国立社会保障・人口減少問題研究所が公表した本市の将来人口は、2045年には、2015年の国勢調査人口から約13,000人減少し、約20,000人になると推計されています。
 また、本市の14歳以下の子どもの人口についても、30年前は約9,000人。現在は約3,600人。30年後は約2,000人と推計されており、全国的にも子どもの人口は、1982年から37年連続で減少しています。
 全国でも、人口が2008年をピークに減少局面にある中、人口移動の面で東京一極集中の傾向が続いています。
 このため、本市をはじめ地方の多くの都市において、少子化や若者の流出により人口減少が続いています。
 このような中、本年4月に、地方自治体が直面する課題と対応策を検討してきた総務省の「自治体戦略2040構想研究会」は、第一次報告を発表しました。
 この報告のサブタイトルは、「人口減少下において、満足度の高い人生と人間を尊重する社会をどう構築するか」となっており、「人口増加モデルの総決算を行い、人口減少時代に合った新しい社会経済モデルを検討することが必要」と提言しております。
 また、今月3日には、第二次報告を野田総務大臣に手渡し、この中でも、「人口減少時代のパラダイムへの転換」が求められております。
 私は、国全体の人口減少や東京への一極集中は、国の責任において対処すべき課題だと考えていますが、住民に一番身近な基礎自治体としても、様々な施策を総合的に展開し、人口減少下における持続可能な地域づくりに取り組む必要があると考えています。
 このため、私は、みんなが大野を好きになる「未来へつなぐまちづくり」として、「チャンスを生かす」「イキイキと暮らす」「底力をつける」「つながりを大切にする」そして「行財政改革」の5つの方法に基づき、持続可能な地域づくりを進めてまいりたいと考えています。

 そこで、私が公約で掲げました5つの方法に沿って、私の所信の一端を申し述べさせていただきます。

 まず、公約の1つ目「チャンスを生かす」につきましては、
 私は、中部縦貫自動車道の延伸・開通や北陸新幹線の敦賀延伸などの大きなプロジェクトや秋の福井しあわせ元気国体・元気大会などの大きなイベントは、本市にとって、非常に大きなチャンスであり、この絶好の機会を逃さず、生かすことが必要であると考えています。
 越前おおのの魅力ある地域資源を全国に積極的に発信することに加え、天空の城越前大野城に代表される全国に誇れる歴史情緒ある城下町などへ国内外の観光客の誘客促進や地元産業の振興、物流の強化を図ってまいります。
 そこで、「チャンスを生かす」ための方策について申し上げます。
 最初に、「中部縦貫自動車道の整備促進」について申し上げます。
 昨年7月、中部縦貫自動車道は、永平寺大野道路が全線開通し、福井北インターチェンジと大野インターチェンジが繋がり、本市が初めて高速交通ネットワークに直結しました。
 現在は、大野油坂道路の整備が鋭意進められており、国の予算は、本年2月の補正予算36億5,700万円と本年度当初予算163億円を合わせた約200億円で、昨年と比較致しますと約55%増額されております。
 これもひとえに、議員の皆様をはじめ、関係者の御協力と御尽力の賜物と深く感謝申し上げます。
 大野油坂道路の早期整備には、予算確保が不可欠であることから、7月10、11日には議長と特別委員会の正副委員長による要望活動に同行させていただき、13日には中部縦貫自動車道建設促進福井県協議会として、国土交通省や財務省、県選出国会議員に対する予算確保に向けた要望活動を行いました。
 2022年度末までの全線開通に向け、引き続き、安定的な予算確保に向けた要望活動を積極的に取り組んでまいりますので、今後とも議員各位の御支援と御協力をお願い申し上げます。

 次に、重点道の駅「(仮称)結の故郷」の整備について申し上げます。
 本市は、市全体を道の駅に見立てた「越前おおのまるごと道の駅ビジョン」を掲げ、市民や地域、各種団体、企業、行政が一体となって、越前おおのの魅力ある様々な地域資源を磨き上げ、それらを体感できる情報を提供し、積極的に市内へ誘客を図り、ふれあい交流人口の拡大と地域経済の活性化につなげることとしています。
 重点道の駅は、このビジョンの核となる施設として、また、大規模災害時において後方支援を行う役割を持った施設として、2020年度の供用を目指し、整備を進めているところでございます。
 開駅後の円滑な運営に向けては、ソフトの充実が重要であると考えており、指定管理予定者などと連携し、施設の管理運営の企画・方法や農林産物などの特産品、お土産品などの販売、観光ルートの設定などについて、十分検討するよう指示したところです。
 中部縦貫自動車道の全線開通の「チャンス」を最大限生かすためには、「稼ぐ力」の向上といった視点が欠かせません。
 そのためにも、重点道の駅自体が魅力あるものとして観光客を集客するだけでなく、市内各地に回遊して地域経済を活性化させる仕組みづくりについて、指定管理予定者をはじめ関係団体などと連携を図りながら取り組んでまいります。

 次に、「国道158号境寺・計石バイパス」について申し上げます。
 本道路は、2012年度に新規事業化され、県により、鋭意、2023年度の供用開始を目標に事業が進められております。
 今後とも、沿線地区の代表などで構成される国道158号改修促進期成同盟会や福井市と連携して早期整備の必要性を強く訴え、予算を安定的に確保するよう要望活動をしっかりと行っていくことが必要であると考えています。

 次に、「新たな観光ターゲットへの対応」について申し上げます。
 政府は、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、訪日外国人旅行者数4,000万人を目標に掲げ、各種施策を推進しております。
 文化庁では、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として認定し、ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形・無形の様々な文化財群を総合的に活用する取組みを支援しております。
 本市には、外国人観光客が興味を示している地域の歴史や伝統文化、体験型観光など地域資源が豊富にあることから、日本遺産の制度を活用することで、多くの外国人旅行者に本市を訪問していただき、自然や風景、食などを五感を通して堪能していただけるよう、様々な方法でのおもてなしを考えてまいります。

 まず、外国人観光客の受入体制の整備と致しまして、ホームページやパンフレット、案内表示などの多言語化を図るとともに、電子マネーやクレジットカードなどによる電子決済システムの導入や宿泊施設の環境改善の促進をこれまで以上に進めてまいります。
 併せて、公衆無線LANエリアを拡張するとともに、日本文化に触れることのできる体験メニューの充実を図り、多くの外国人観光客が本市に長時間滞在し、ゆっくりと大野を堪能できるように取り組んでまいりたいと考えています。

 次に、「福井しあわせ元気国体・福井しあわせ元気大会」について申し上げます。
 開会まで74日に迫った福井しあわせ元気国体・元気大会は、昭和43年、明治100年に福井県で初めて国体が開催されて以来、半世紀を経て、明治維新から150年の節目に当たる明治150年記念として、次代を担う子どもたちがスポーツだけではなく郷土の先人の志を学び、未来につながる大会を目指して開催されます。
 元気国体・元気大会には、全国からの選手、役員、関係者約4,000人の方々が本市に宿泊されることとなっており、合わせて、観戦や応援に多数の方々が来訪されると予想されることから、本市の魅力を感じていただく絶好の機会と捉え、皆様方を結の心であたたかくお迎えし、リピーターになっていただけるよう市を挙げて歴史、文化、伝統、自然、食などの地域資源を堪能できるようにおもてなしをしたいと考えています。

 次に、公約の2つ目「イキイキと暮らす」につきましては、
 私は、赤ちゃんからお年寄りまで、本市に住んでいる私たちが、いつまでもイキイキと健康で、心豊かな人生を送ることができるような地域づくりに取り組んでまいりたいと考えています。
 そこで、「イキイキと暮らす」ための方策のうち、「健康のまちづくり」について申し上げます。
 高齢になっても元気に過ごすためには、若いころからの健康づくりが重要であることから、本市では、「生涯現役、元気な大野人をめざそう」を基本理念とした健康づくり計画である「第3次健康おおの21」に基づき、赤ちゃんからお年寄りまで、それぞれのライフステージに応じた健康づくり事業に、積極的に取組んでいるところです。
 特に、本市においては、生活習慣に起因する脳血管疾患などの循環器系疾患が多く、また、循環器系疾患、関節の疾患などが原因で介護が必要となる方が多い傾向にあります。
 このため、「病気になってから」「介護が必要になってから」治療・療養するのではなく、その状態になる前の予防として、生活習慣の改善を図るための健康増進事業の充実や特定健診の受診率の向上、重症化予防などにも取り組んでいるところです。
 今後は、高齢者の健康づくりなどに成果をあげておられる先進自治体の優れた事例についても積極的に取り入れながら、健康なお年寄りを増やすため、本市の実情に即した効果的な施策を検討し、積極的に取り組んでまいりたいと考えています。
 健康は、市民が生涯を通じて、元気で心豊かに、安心して暮らすための宝となるものであり、活力あるまちづくりには欠かせないものです。市民一人ひとりが主体的に健康づくりに取り組むとともに、地域や関係機関・団体などと一体となり、健康のまちづくりを目指してまいります。

 次に、「子育て支援」について申し上げます。
 私は、本市においては、共働き家庭が多いことから、働きながら安心して子育てができる環境づくりが重要であると考えています。
 昨年4月には、安心して子育てができる環境を整備するため、子育て世代包括支援センターを開設し、妊娠期から子育て期までの母子保健及び育児に関し、保健師や保育士による総合的で、きめ細やかな相談支援を行っております。
 また、乳幼児の保育ニーズが高まっている中、保育園などでの子どもの安全確保は最重要課題であり、これまでも、市内の保育園などにおきましては、保育士を適正配置し、細心の注意により見守りを行っております。
 今後も、乳幼児期の子どものケアと安全確保に万全を期し、子育てしやすい環境整備に努めてまいります。

 次に、「中心市街地におけるソフト事業の充実」について申し上げます。
 2008年度に国の認定を受け、10年間取り組んでまいりました中心市街地活性化基本計画に基づく各種事業の推進により、中心市街地の観光入込み客数は、2007年の約50万人から近年は100万人を超えるようになりました。
 まちなかでは、空き店舗への新規出店や既存店舗の設備投資など、民間事業者による取組みが進んできています。
 本年4月には、五番通りに市民・観光客が集うにぎわい交流広場popolo.5(ポポロドットファイブ)がオープンし、また、今月には、二番通りに旧水本学園高等女学校を改修して、イタリアンレストランが開業するなど、新たな人の流れが生まれ、既にある観光資源との相乗効果により、更なる交流人口の増加に期待しているところでございます。
 今後、さらに中心市街地を活性化させるためには、観光消費額の増加が不可欠です。
 そのため、中心市街地を訪れる方の滞在時間の増加や回遊性の向上を目指したソフト事業の充実を図ってまいりたいと考えています。

 次に、「小中学校の再編」について申し上げます。
 私は、本市における少子化の現状を見れば、子どもたちのよりよい教育環境の充実のためには、小中学校の再編は必要であり、校数や再編時期、方法などについて、再編計画を見直すと申し上げてまいりました。
 まずは、地域住民の意見をお聞きすることから取り組むべきと考えており、教育委員会に現計画を見直すようお伝えしてまいりたいと思います。

 次に、公約の3つ目「底力をつける」につきましては、今般の「平成30年7月豪雨」や「大阪府北部地震」、一昨年の熊本地震など予測していなかった災害や、国際化、情報化の進展、科学技術の発展といった、変化の激しい社会にいつでも対応できる防災基盤や産業基盤、道路・上下水道などのインフラを整え、底力をつけることが重要であると考えています。
 そこで、「底力をつける」ための方策として、最初に「災害に強いまちづくり」について申し上げます。
 西日本に甚大な被害をもたらしたこのたびの「平成30年7月豪雨」では、本市においては、大野市消防団員延べ185名が、河川や土砂災害危険区域の警戒、また避難勧告発令後の住民避難広報活動に昼夜を問わず献身的に従事されました。
 仕事を持ちながら、市民の安全安心を守るため活動されている消防団の方々には心から敬意を表するところであり、改めて消防団の組織の必要性と、災害時における活動の重要性を強く感じたところでございます。
 消防団は、日頃から火災予防広報や訓練などに取り組み、災害への即時対応に努められているところでございます。
 特に、消防操法については、今月21日に開催されます福井県消防操法大会に向けて、毎日早朝より訓練に励まれており、大会では必ずや上位入賞されるものと期待しているところです。
 これからも、地域防災の中核を担う消防団の活動が、地域の防災防火意識の向上につながるよう努めてまいります。

 次に、「越前おおの型農林業の推進」について申し上げます。
 本市の農林業を取り巻く環境は、人口減少や高齢化、後継者不足などにより、依然厳しい農林業経営を余儀なくされています。
 今後も、国や県の施策も踏まえながら、魅力あふれ活力ある農林業と農山村を目指した持続可能な「越前おおの型の農林業」の推進を図るため、後継者や担い手の確保と育成、作業の効率化・省力化のための機械設備の支援など各種施策を着実に実施してまいります。

 次に、「有害鳥獣対策」について申し上げます。
 近年、有害鳥獣による農林水産物の被害が深刻な問題になっておりますが、本市では、2014年度をピークにイノシシによる被害面積は減少傾向にあり、これは山際で電気柵を整備し集落ぐるみによる点検管理の体制を整えてきた効果がでてきているものと考えています。
 一方、サルによる農作物の被害や出没情報は増えていることから、今後も地域が連携した被害防止柵の設置や追い払いの指導、捕獲により被害の防止に努める必要があります。
 このような中、イノシシやニホンジカなどの有害鳥獣捕獲頭数は年々増加しており、有害鳥獣捕獲隊として猟友会が果たす役割は、大変大きいものがございます。
 しかしながら、本市の猟友会の大野・和泉支部は、会員の高齢化や後継者不足が懸念されており、今後の組織体制の強化が喫緊の課題となっております。
 そこで、昨年度実施致しました「わたしが未来の市長プロジェクト」高校生の部において最優秀賞を受賞した市内の高校生からの提案を受けて、鳥獣被害対策の普及活動を行う若手狩猟者2名を地域おこし協力隊員として新規に雇用するため、必要な経費を今定例会の補正予算案に計上しているところでございます。
 先月も、亀山でクマの目撃情報が寄せられ、亀山への立ち入りを規制するとともに、越前大野城と民俗資料館を臨時休館とし、猟友会大野支部や警察など関係機関と連携し、巻狩りやパトロールなどの対応に当たりました。
 今後も、猟友会や警察などの関係機関と連携を取りながら適切な対応に努めてまいりたいと考えています。
 林業につきましては、このほど、森林経営管理法が成立し、新たな森林管理制度が2019年度から施行されることとなりました。
 今後、この制度を活用し、持続可能な林業振興や適切な森林保全管理を図ってまいりたいと考えています。

 次に、地下水の保全と湧水文化の再生について申し上げます。
 越前おおの湧水文化再生計画は、国の水循環基本計画に基づく「流域水循環計画」として認定されておりますが、現在の計画は真名川以西を対象としているものであり、本市全体の水循環に関する計画へと補強するために必要な考え方を整理し、改訂に向けた作業を進めています。
 今後、各種取組みを進めることで、地下水に対する市民の意識を、当たり前から有り難いへと醸成し、湧水文化が次の世代に引き継がれ、市民が自信と誇りを持てるような健全な水循環のまちを目指してまいります。

 次に、上下水道について申し上げます。
 上水道は、安全に飲用できる水を安定して供給することが使命であり、併せて、災害や緊急時などに市民の命を守る重要なインフラ整備事業の一つであると考えています。
 市民の生活に支障を来たすことのないよう、水道施設の適正な維持管理に努めるとともに、防災対策として基幹管路の耐震化や拠点避難所への配水管整備を計画的に実施し、災害に強いまちづくりを目指してまいります。
 特に、国の生活基盤施設耐震化等交付金を活用し、順次老朽管の更新と拠点避難所への配水管の拡張整備を行ってまいります。
 また、下水道については、快適な生活環境づくりと公共用水域の水質保全の観点から、公共下水道事業を着実に整備していくことが、九頭竜川の上流域に位置する本市の果たすべき大切な責務と考えています。
 2017年度末には、公共下水道事業の全体計画を見直し、全体計画面積を約918ha、第五期事業計画区域を約903haとし、全体の約67%に当たる、約614haの整備を終えたところでございます。
 今後も、2030年度の整備事業の完了を目指し、計画的に事業を進めてまいります。

 次に、「大野市民俗資料館」について申し上げます。
 民俗資料館の建物は、明治22年に大野治安裁判所として旧柳町(やなぎまち)に建てられ、昭和43年に現在地に移築し、昭和46年に市指定文化財に指定しました。
 教育委員会では、明治中期の地方裁判所として全国的にも貴重な建造物を長く保存し、博物館相当施設として一層の利活用と周辺施設との回遊性を図るため、大野簡易裁判所移転後の跡地に移築、整備することとしています。
 移築に当たりましては、民俗資料等の保存、管理、展示方法などについてその方向性を定めるため、現在、策定委員会を構築し、今年度末までに保存活用計画を策定すべく準備を進めているところでございます。
 結は大野の民俗そのものであり、これまで収集してきた民俗資料を展示、活用することで、結の素晴らしさを、市民や観光客にわかりやすく伝える結のくらしの博物館となることを期待しています。

 次に、公約の4つ目「つながりを大切にする」について申し上げます。
 私は、地域に愛着を持つという時、「頑張っている人がそこにいるから」という思いを実感してきました。
 ですから、人と人のつながり、地域と地域のつながりを大切にしながら、市域を超えて全国、世界へとつながり、外部の視点を取り入れることで本市の魅力と誇りを形にしていきたいと考えています。
 そこで、「つながりを大切にする」ための方策として、
 最初に、「全国的な表彰制度の活用」について申し上げます。
 本市には、世界遺産や国宝などそれだけで人を呼べるものは残念ながらありません。
 しかしながら、美しい自然、清らかな水、歴史めぐりができるような地域があり、地域に根差して頑張っている大野人がいらっしゃいます。
 散らばっているこれらの宝をつなげてストーリーにすることで、本市は、ひかりかがやくことができ、自慢できるまちになっていくと考えています。
 これらのストーリーを、全国的な表彰制度に挑戦的に応募してまいります。
 挑戦することにより、他の地域の取組みの良いところや、全国の流れを取り込んでいくことにつなげられます。
 挑戦していくこと、皆様と繋がって実行していくことがとても大切だと思っています。

 次に、「SDGsへの取組み」について申し上げます。
 SDGsは、2015年9月に国連の持続可能な開発サミットにおいて採択されました保健や教育、水、衛生などに関する17の目標で、行政や経済界を問わず、すべての国々が、人間、地球及び繁栄のための持続可能な開発となるよう15年間で達成すべきとされているものです。
 私は、世界基準であるSDGsを自治体として推進できるよう取り組んでまいりたいと考えています。
 特に、本市の状況を17の目標に照らし合わせて、私たちの生活を未来につなげていく方法を、みんなで考え、議論することが肝要ではないかと思っています。
 みんなで研究したその成果を、今後策定する総合計画に盛り込んでいくことができますと、本市の未来に向かって、皆様と一緒に地域づくりができると思っています。

 次に、「水への恩返し」について申し上げます。
 水の副読本を用いた出張授業の開催や東ティモールへの支援をはじめとした本市に息づく「結」の心に基づいた「水への恩返し」の取組みについては、国内外問わず賛同や理解が広がっており、本市の認知度や社会的な評価、魅力の向上に繋がってきているところでございます。
 私は、市民の皆様と一緒になって、全国・世界へと「水への恩返し」の理念を発信することに力を入れてまいりたいと考えています。

 次に、公約の5つ目「行財政改革」につきましては、
 今日の地方自治体は、人口減少対策、少子化・高齢化対策など様々な行政課題に直面し、その対応を迫られていることから、行財政改革を着実に進め、市民サービスの向上につなげていくことが求められております。
 時代の変化に対応し、本市を、将来を担う人々に引き継ぐためには、職員一人ひとりの資質の向上とその力を結集した組織力の向上が不可欠です。
 また、市民一人ひとりが、市政の担い手であるとの意識で、市政に積極的に参加する機運を醸成することも重要です。そのため、私は、市民の皆様に対し、「仲間になっていただきたい」と訴えてまいりました。
 一人の力には限りがありますが、仲間で取り組むことで大きな力、そしてうねりとなって夢を実現する大野につながる原動力になると確信しています。

 次に、本市の財政の現状を、平成28年度ベースで申し上げますと、歳入に占めます市税や使用料、手数料などの自主財源比率は35.7パーセントで、地方交付税や国県補助金などの依存財源は64.3パーセントとなっております。
 また、財政の弾力性を占めす経常収支比率は、98.8%で、財政構造は硬直化しております。
 歳入におきましては、市税収入は減少傾向にあり、地方交付税につきましても、合併算定替えの終了により段階的に削減されております。
 一方、歳出につきましては、扶助費などの社会保障関係費が伸びております。
 このため、事業実施に当たっては、これまで同様、アンテナを高くし、国や県などの補助金を積極的に活用し、財政負担の軽減に努めてまいりたいと考えています。
 自然と人々が調和し、共に生きていく持続可能な地域づくりを目指し、各種事業や業務内容について、変化する時代に合わせつつ女性目線でチェックし、健全で柔軟な行財政運営を進め、簡素で効率的かつ分かりやすい行政の仕組みづくりに努めてまいりたいと考えています。

 以上、私の公約に基づき、今後4年間の市政運営に当たり所信の一端を申し上げました。
 私は、みんなが大野を好きになる未来へつなぐまちづくりを目指して、誠心誠意、全力で市政運営にあたる所存でございますので、市民の皆様、議員各位におかれましては、御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 それでは、ただ今上程されました各議案の概要について御説明申し上げます。
 予算議案につきましては、一般会計と和泉診療所事業特別会計、水道事業会計の補正予算案の御審議をお願いするものでございます。
 まず、一般会計の主な内容と致しましては、(仮称)和泉地域ふれあい交流センターの新築に係る実施設計や水に関する活動拠点施設の整備費、市営住宅の中津川三団地の跡地を原状回復するための造成工事費など合計で3億2,414万円を追加し、予算累計額を181億9,501万5千円とするものでございます。

 和泉診療所事業特別会計の内容と致しましては、2月の大雪により破損した和泉診療所の屋根の修繕費を、水道事業会計では、国庫補助内示額の増額に伴う配水管更新に係る工事費などを計上致しております。

 次に、条例議案と致しましては、「大野市手話言語条例案」のほか2議案、その他議案と致しましては、「大野市過疎地域自立促進計画の変更について」と「阿難祖辺地に係る総合整備計画の変更について」、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の規定による工事請負契約の締結議案が1議案、専決処分の承認をお願いする議案が3議案の合計6議案について御審議をお願いするものでございます。

 各議案の内容につきましては、それぞれ担当部局長から御説明致させますので、慎重に御審議のうえ、妥当なる御決議を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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